文京区の東京大学本郷キャンパスで8月7日、東京大学大学院理学系研究科(文京区弥生1)とミキモト(江東区豊洲5)が共催する「第6回『真珠を育む海を知ろう』体験観察会」が開催された。
約450人の中から抽選で選ばれた小学4年生~6年生の児童20人が参加し、同大学院理学系研究科教授とミキモト真珠研究所所長の指導の下、アコヤ貝が真珠をつくるまでのメカニズムの学習や、真珠養殖の最後の工程であるアコヤ貝から真珠を取り出す作業の体験、磯の生物観察などを行った。
「浜揚げ」と呼ばれる、真珠をアコヤ貝から取り出す作業を体験する「浜揚げ体験」では、手本となる職人の作業を子どもたちが食い入るように見つめる中、真珠がアコヤ貝から取り出されると、子どもと一緒に保護者からも大きな歓声が上がった。同真珠研究所のスタッフは「『浜揚げ』を関東圏で見るのは珍しく、実際に体験できるのはとても貴重」と話した。
同イベントは、真珠を通して海のことを知ってもらおうと毎年開催しており、今年で6回目。「浜揚げ体験」以外に、海の環境と海洋生物についての学習にも力を入れている。実際に磯の生物を観察することができるほか、「磯の生態系」や「貝の研究」について、第一線で活躍している研究者自らが、多くのパネルや模型、標本などを用いて分かりやすく説明した。
レクチャーを行ったスタッフは「子どもたちがこの会を通して、海に興味を持ってくれて、将来一緒に研究できれば」と話した。