見る・遊ぶ

文京区・永青文庫で「春画展」 国内外の美術館・個人コレクションから作品133 点

渓斎英泉「あぶな絵 源氏物語」

渓斎英泉「あぶな絵 源氏物語」

  • 0

  •  

 文京区の永青文庫(文京区関口1、TEL 03-5777-8600)で9月19日、「春画展 世界が、先に驚いた。」が開催される。

喜多川歌麿「歌満くら」 浦上満氏蔵

[広告]

 主催者によると、「日本で初の本格的な春画展」という同展。春画は、江戸時代に笑い絵とも呼ばれ、性描写が同居したユーモアで芸術性の高い浮世絵の一つ。ピカソや印象派の画家にも多大な影響を与えたといい、海外での評価も高く、2013年に大英博物館で開催された展覧会「Shunga: Sex and Pleasure in Japanese Art(春画 日本美術の性とたのしみ)」は、約9万人の来場者を集め国内外で話題となった。

 大英博物館、デンマーク、日本の美術館や個人コレクションから作品133 点を展示する。大英博物館の展示作品67点も出展する。浮世絵の著名作家による作品をはじめ、徳川将軍や大名家抱えの絵師集団・狩野派の作品など、大名から庶民まで広く愛された春画を一堂に集める。

 展示は「プロローグ」、「肉筆の作品」、「版画の傑作」、「豆判の世界」、「エピローグ」といった5の章に分けて構成。「肉筆の名品」では、版画のような印刷技術を使わず、人の手で線と色を描いた書画を約38点展示。浮世絵師や狩野派による日本絵画の絵の具、筆線、描写の美しさが楽しめるという。

 「版画の傑作」では、菱川師宣、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎といった浮世絵の著名作家たちが手掛けた春画を展示。江戸時代に普及した浮世絵版画の技術を間近に見ることができる。

春画展日本開催実行委員会の淺木正勝さん、浦上満さんは「春画は江戸時代を通じて制作され、大名から庶民まで貴賤(きせん)を問わず広く愛好された。人の自然な営みである性を主題とする絵画は古今東西にわたって存在するが、その中で日本の春画は質量共に群を抜いている。その豊かな発想や表現技法によってまさに世界に誇るべき美の世界を創出している」と話す。

 会期中、大英博物館学芸員のティモシー・クラークさんによる「ロンドン春画展の回想と東京春画展への期待」、静岡文化芸術大学教授の磯田道史さんと国際日本文化研究センター名誉教授の早川聞多さんによる「江戸文化と春画」などの講演会も行う。参加は要事前申し込み。応募締め切りは9月4日(当日消印有効)。

 開館時間は火曜~土曜=9時30分~20時00分(最終入館19時30分)、日曜=9時30分~18時00分(最終入館)。入館料は1,500円。18歳未満入館禁止。月曜休館(祝日の場合は開館)。展示は前後期入れ替え制で、前期は11月1日まで。後期は11月3日~12月23日まで。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース