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東京ドームシティで「篠山紀信展 写真力」 全国巡回展、最後の開催

山口百恵さんの作品の前でポーズを取る篠山紀信さん

山口百恵さんの作品の前でポーズを取る篠山紀信さん

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 「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN The Last Show」が9月5日から、東京ドームシティ(文京区後楽1)の「Gallery AaMo(ギャラリーアーモ)」で開催されている。

故三島由紀夫の写真の前でインタビューに答える篠山紀信さん

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 写真家・篠山紀信さんは、1950年代後半から昭和・平成・令和のスターたちを撮影し続けている日本の写真界の重鎮。同展は、2012年から全国32会場を巡回し99万人を動員、今回が最終会場となる。今月中には写真展としては初めてとなる「累計動員数100万人」を突破する見込みという。

 展示会場はテーマごとに5つのエリアから成る。故ジョン・レノンさんとオノ・ヨーコさん、故渥美清さん、故樹木希林さんなどを被写体とした作品群「GOD:鬼籍に入られた人々」に始まり、山口百恵さんや宮沢りえさんなど時代を彩るスターを捉えた「STAR「すべての人々に知られる有名人」、「シノラマ」と呼ばれる大判カメラ複数台を用いたパノラマの手法を使った作品群が並ぶ「SPECTACLE:私たちを異次元に連れ出す夢の世界」、「激写シリーズ」はじめダンサーやアスリート、刺青の男性などを被写体とした「BODY:裸の肉体-美とエロスと闘い」と続き、「ACCIDENTS」(2011年3月11日-東日本大震災で被災された人々の肖像)」で結ぶ。

 4日に行われたプレス向け内覧会で、篠山さんが撮影エピソードを語った。故三島由紀夫が『聖セバスチャンの殉教』を演じたものという肖像写真では、「年が明けたらまた撮りましょうと言った1週間後に三島さんが亡くなった。死後に友人を名乗る多くの人が、死を予感していたような話をしたが、僕は血のりに使う化粧品の話ばかり記憶にある。彼の死によって写真の意味がガラリと変わり、死に向かうドキュメンタリー作品と言われるようになった」などと当時を振り返った。百恵さんの写真の前では「『なぜこんなに色っぽい写真を撮れるのか、何て声を掛けるのか』とよく聞かれるが、単に百恵さんは疲れていたんじゃないですかね(笑)。でも疲れている姿を、色っぽく撮れるのが写真家の腕」と、会場の笑いを誘った。

 「天井の高い、でっかい空間で、でっかい写真のパワーのみなぎった展示になった。『写真力』と『空間力』のバトルをぜひ実際に会場に足を運んで体感してほしい」と篠山さんは来場を呼び掛ける。

 開催時間は10時~18時。入館料は、一般=1,400円、高校・大学生=900円、小・中学生=400円。10月27日まで。

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