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文京・小石川で初の絵本イベント「文京えほんパークレット」 1800人が来場

本部の「小石川モノガタリ」前。多くの人でにぎわった

本部の「小石川モノガタリ」前。多くの人でにぎわった

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 小石川で初の絵本イベント「文京えほんパークレット」が11月10日、ブックカフェ「小石川モノガタリ」(文京区小石川3)などで開催され、約1800人の参加者でにぎわった。

「小石川モノガタリ」店頭の様子

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 文京日本プロジェクトの主催で、「親子で文化教養を五感でたのしむ」をテーマに国際交流を目的として開かれた同イベント。各国の絵本の読み聞かせを中心に、音楽やダンス、さまざまなワークショップなどが行われた。

 オープニング「はじまりの音楽会」では、イタリアンレストラン「青いナポリ」(同)のテラスでキューバ大使館の協力によるラテン音楽が披露され、大勢の子どもたちがダンスに参加した。区内在住で東京藝術大学1年生の戸澤采紀さんによるヴァイオリン演奏もあった。

 「青いナポリ」では、特別ランチビュッフェを提供したほか、近隣の青果店「齋藤商店」(同)や島根県津和野町東京事務所(同)提供の食材を使った「パークレットピザ作り」のワークショップや「遠州流茶道」体験なども行われた。

 「小石川モノガタリ」では「世界のよみきかせセレクション」と題して、韓国・ドイツ・日本・フランス・イタリア・モルドバの各国の言語と日本語による絵本の読み聞かせが行われた。ドイツ大使館をはじめ、区内出版社「童心社」(千石4)の田中正美社長による紙芝居上演などの協力があった。手回しオルガンによる演奏などもあり、多くの親子連れが物語に聞き入っていた。参加者からは「まるで外国にいるような雰囲気を味わうことができた」「地域交流もできて、国際的な体験もでき、子どもたちにとっていい経験をさせてもらった」などの声があった。

 「青いナポリ」の1階にある洋菓子店「ARINCO」でいけばな体験、「齋藤商店」で野菜の丸かじりイベントや焼き芋などの軽食提供も行われた。

 実行委員長の稲吉福司さんは「実行委員会のメンバーで絵本作家の小林豊さんと相談し、『多様な色を吸収して新たな色を発信する』という思いを込め『いろどり』をコンセプトとした。過去には神楽坂で同様のイベントを9回開催したが、今回は文京区社会福祉協議会の助成を受け、地域の方の協力もあって初の区内開催となった」と話す。「ヴァイオリンを演奏してくれた戸澤さんは史上最年少で日本音楽コンクール1位になった逸材。茶道体験を担当した遠州流茶道は徳川幕府の茶道指南役。本物に接してほしいとの思いから企画したが、地域イベントにこれほど多彩な協力者を得られたことが有難い」とも。「思った以上にたくさんの方が来場してくれた。僕らの活動はそれぞれの団体という『点』を結んで『線』で繋いで地域という『面』にすること。地域ぐるみで社会や人を豊かにする立体的な場をつくる一歩がこのイベント。多くの方に五感を通じた貴重な体験をしていただけて、親子の会話を楽しんでもらうことができた」と稲吉さん。

 「Bチャレ(提案公募型協働事業)」を担当する同協議会の浦田愛さんは「企業と地域と商店、さまざまな団体が協力したからこそできたイベント。絵本や食、音楽、ダンスなどをつなげることは、文京区ならではだと思っている。今後も継続していってほしい」と期待を込めた。

 同イベントは10月13日に開催を予定していたが、台風19号による影響を受け、延期しての開催となった。

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