シェアキッチン「我楽田工房」（文京区関口1）内に6月26日、完全予約制のビーガン料理店「PLANT KITCHEN TOKYO」がオープンした。席数は8席。

主力メニューの旬の素材を生かしたビーガン前菜の盛り合わせ

　同店で提供するのは、地方の農家から直送される野菜を主役にしたビーガン料理。店主で料理人の藤原美穂さんは「農家が愛情込めて育てた野菜のうまみを最大限に引き出し、色鮮やかで美しい料理に仕上げることで、ビーガン料理の概念を覆すような満足感のある食体験を楽しんでほしい」と意気込みを見せる。

　主力メニューは「季節のビーガンコース」。ひきたての抹茶、旬の野菜を使ったメイン料理、数種類の手作り副菜、スパイスカレーで構成。農家から届く野菜の物語を藤原さんが伝えながら、一皿ずつ提供する。価格は3,500円（オープン記念で7月末までは2,500円）。

　藤原さんは2019年に同施設のキッチンを利用して主催したパン教室が人気を集め、その後、同キッチンの管理人となり東京と地方の生産者をつなぐ活動に関わってきた。「我楽田工房の地方創生プロジェクトを通じて、農家の食材を育てる思いやつながることの大切さを実感した。その経験が、食を通して人と人をつなぐ、この店の原点」と開店までの経緯を振り返る。

　オープン日に夫婦で来店した寺島義智さんは「野菜だけとは思えないほど満足感があった。藤原さんが食材の背景を説明してくれるので、より深く味わえた」と話していた。

　藤原さんは「今後はランチコースのほか、ビーガン料理教室なども企画している。地方の生産者と東京をつなぐ架け橋のような場所にしていきたい」と意気込む。

　営業時間は11時30分～15時00分。ディナーは要相談。1日4組限定。予約はウェブサイトと電話で受け付ける。