
介護職と社会をつなぐ飲食店「ケアギルドトーキョー」(文京区弥生2)で9月21日、認知症の人がスタッフを務める「注文をまちがえるもったいない野菜マルシェ」が行われる。
同イベントの原点となる「注文をまちがえる料理店」は2017(平成29)年、一般社団法人「注文をまちがえる料理店」によって始められた。「間違えることを受け入れ、楽しむ」という「ま、いっか」の精神を広げ、より寛容な社会を目指す取り組み。今回は、世界アルツハイマーデーに合わせ、全国47都道府県での一斉開催を目指すプロジェクト「ま、いっかの日」の企画の一つとして開く。
実行委員長で、「ケアギルドトーキョー」を運営する飯塚裕久さんは「認知症の方と接する時、どう接してよいか分からず身構えてしまうこともあるかもしれない。間違えても、『ま、いっか』と受け入れる体験を通じて、社会の閉塞(へいそく)感を和らげることができれば」と話す。
当日は、福島から届いた、市場には出回らない規格外の野菜などを、認知症の人がスタッフとして販売する。「少し不ぞろいでも、ちゃんとおいしい野菜」と「少し忘れても、ちゃんと生きている人」の双方に価値を見いだし、誰もが気軽に立ち寄れるマルシェを目指すという。
飯塚さんは「この取り組みをぜひ地元でも広げたい。多くの方に体験してもらい、より優しく温かな文京区をつくっていきたい」と意気込みを見せる。
営業時間は12時~18時。イベントを支援するための前売り応援チケット(2,000円)なども用意する。