江戸川橋にある地域コミュニティースペース「我楽田工房」(文京区関口1)で1月18日、イベント「人口1000人を切った村から、日本の未来を考える」が開催される。主催は長野県天龍村で、勉強会コミュニティー「サンデーラボ」が協力する。
かつて6000人が暮らした同村は今年、人口が1000人を割り込んだ。高齢化率も60%を超え、国内でも急速に過疎化が進む地域の一つ。
同イベントでは、都市か地方かという二元論ではなく、その間にある新しい「関わり代(しろ)」や、縮小社会での豊かな暮らし方について参加者と共に考える。
当日は、東京から移住して10年がたち、現在は結婚して3人の子どもを育てながら同村総務課で働く内藤孝雄さんと、大学卒業後に地域おこし協力隊として移住し、林業の見習いとして働く若手の於保樹(おほ・たつき)さんをゲストに迎える。
子育て中の「生活者」としての視点と、林業に挑む「若者」としての視点を交差させ、それぞれの体験に基づいた村のリアルな日常を語り合う。後半はワークショップを行い、都市と地方がつながる未来の暮らし方についてアイデアを出し合う。
同村移住定住推進係の宮澤寿幸さんは「人口減少が進む中、村を持続させる鍵は『交流』にある」と話す。2026年度から本格化が見込まれる「ふるさと住民登録制度」など、住所以外の地域に関わる「関係人口」の重要性に触れ、「村に住んでいなくても、継続的に関わってくれる人たちとのつながりを大切にしたい」と力を込める。
宮澤さんは「勉強会を通じて『都市と地方がつながる』具体的なイメージを持ち帰ってほしい。そのつながり先が天龍村になればうれしい」と期待を寄せる。
企画したサンデーラボ代表の佐々木稔さんは「都市に暮らしていると、人口減少社会はリアリティーがなく自分事化しづらい」と指摘。「相互に関わり合いながら、どう豊かに暮らしていけるかを一緒に考えたい」と話す。
開催時間は14時~16時30分。参加費は1,500円。終了後は交流会も予定する。