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ホテル椿山荘東京で「ほたる観賞会」 2月に放流した幼虫の成長・飛翔を確認

ホタル観察中の児童と保護者ら

ホタル観察中の児童と保護者ら

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 ホテル椿山荘東京(文京区関口2)が5月18日と22日、地元文京区の小学校2校を招待し「ほたる観賞会」を開催し、2日間で小学生87人と保護者ら106人が参加した。

ホタル観賞の前に会食を楽しむ児童と保護者ら

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 庭園に湧き出る地下水を生かし、専門家の指導の下でゲンジボタルが産卵から飛翔(ひしょう)まで生息できる環境づくりに取り組む同ホテル。2000年から続く恒例行事として、今年2月には文京区内の小学生の総合学習の一環で、ホタルの生態についての座学と「ほたるの幼虫放流式」を開催。関口台町小学校(関口2)と小日向台町小学校(小日向2)の児童らが参加し、2校で約2000匹のゲンジボタルの幼虫を放流した。

 観賞会当日は2月に幼虫を放流した児童と保護者らが同ホテルの宴会場に集合。ホタルが観測できる日暮れを待つ間、同ホテル特製のカレーライスとフルーツポンチの夕食が「給食スタイル」で提供された。代表児童による「いただきます」の合図で始まった会食では、「家や給食のカレーとは違う味」「おいしい」などと思い思いの感想が飛び交った。

 同ホテルからは2月の幼虫放流を振り返るコメントや、「13日に2匹の初飛翔を確認した後、17日に4匹、18日に6匹の飛翔を確認した」との報告があり、児童らの期待の声が発せられた。

 同ホテルでは、ゲンジボタルの幼虫が上陸してから1日の平均気温を積算し、500度に達したときにホタルの初飛翔が観測できるという「ホタル初飛翔の500度説」を検証しており、今年は4月7日に幼虫が上陸し、5月13日に初飛翔を確認したという。

 19時15分、田中純一・関口台町小学校校長が「ホタルのほのかな光をぜひ心で感じて帰ってください」と呼び掛け、児童らは庭園へ移動。暗くなった庭園の水際で複数のゲンジボタルの光が確認されると、そこここで歓声が上がった。

 同ホテル・マーケティング課の眞田あゆみさんは「都会の子どもたちにホタルを見せたいという思いと、地域との交流を目的にこの行事を企画している。最初に実施したころの参加者と思われる方の『初めてホタルを見たのはホテル椿山荘の庭だった』というSNSの書き込みを見つけたこともある。この庭で自然に触れたことが記憶に残って、大人になったときに思い出してくれたり、その子どもたちの世代へとつながっていけばうれしい」と話す。

 ゲンジボタルの飛翔に合わせて現在、同ホテルでは「ほたるの夕べ」として、期間限定の宿泊プランやディナービュッフェ、「ほたるとスタンダートジャズを楽しむ夕べ」などを提供している。

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