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文京・トーキョーアーツアンドスペース本郷で「OPEN SITE」 新企画も

自作を紹介中の玉木晶子さん

自作を紹介中の玉木晶子さん

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 文京の「トーキョーアーツアンドスペース本郷(TOKAS)」(文京区本郷2)で1月12日、企画公募プログラム「OPEN SITE 2018-2019 (Part2)」が始まった。トーキョーアーツアンドスペース(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館)の主催。

玉木晶子さんの映像インスタレーション作品「ブレイクタイム No.6」

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 「見る人にも、表現する人にもオープンでクリエーティブな場を目指し、全ての表現に門戸を開く」をコンセプトとする同施設。同プログラムでは、「あらゆる表現活動が集まるプラットフォームの構築」を目的として、公募で選ばれたさまざまな表現を2会期にわたり紹介する。

 2期目となる今回、アーティスト・玉木晶子さんの映像インスタレーション作品「ブレイクタイム No.6」や、MUTEK.JPのバーチャル・リアリティー(VR)作品を紹介する企画「VR Salon:イマーシブ・リアリティーズ」などを展示している。

 12日にはオープニングトークを行い、同施設プログラムディレクターの近藤由紀さんは「先端のメディアを使った作品が並ぶが、新しい技術をどのように表現に転換させるかに注目して選定した。この展覧会は鑑賞体験の拡張を試みるものであり、鑑賞者の能動的な関与が必要」と説明。

 玉木さんは「イメージの持つ危うさについて『見る』という経験から問い直す表現活動」としてパフォーマンスを中心に発表してきたが、インスタレーションは今回が初めて。過去のパフォーマンスを収録した映像と現実のパフォーマンスを組み合わせた同作について、「2016年の私と2019年の私の対話」と表現。「1カ月の展示としてパフォーマンスをどう設置できるかを考えて制作した。映像のプロジェクションされた光で作られた私を(現実の私が)デッサンし、写真を撮る。現実と映像が一緒に日常生活を送っている。何を現実として認識しているか、何を見ているかに興味がある」と話した。同作について、審査員でもあるNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]主任学芸員の畠中実さんは「パフォーマンスと記録、本来別々の要素としてあるはずのものが一緒になっていることに感心した」と評した。

 2016年に始まり、3回目となる同プログラム。今年は従来の展示企画とパフォーマンス企画に加え、小規模ながらも実験的な企画を対象にした「OPEN SITE dot」を新設。ワークショップを通してコミュニケーションの多様性や不完全性、重要性の共有を目指すアーティスト宮田篤さんの「『びぶんブックス』ことばの店:微分帖」が選ばれ、1月24日~27日、参加型で作品を設置する。

 開館時間は11時~19時。月曜休館。入館無料。2月11日まで。

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