文京・千石の童心社で7月6日、「文京区100人カイギ vol.4」が開かれ、親子連れも含む50人近くが集まった。
「100人カイギ」は、地域などの身近な人同士を緩やかにつなぐコミュニティー活動。5人のゲストが自分の活動についてプレゼンテーションを行うイベントで、20回開催して登壇者が100人に達したら解散するというもの。2016(平成28)年1月に港区で始まり、全国に広がりつつある。文京区では今年4月に開始し、今回20人目のゲストを迎えた。
地域のつながりから「童心社」がホールを提供。イベントは、社長の田中正美さんの「読み語り」から始まった。田中さんは「紙芝居は物語の世界が飛び出してくるが、絵本は読み手が作品に入っていく。ぜひ子どもを膝に乗せて、一緒に物語の世界に入って」と呼び掛けた。
同イベントの運営メンバーでもあり、発達障がいや不登校の学習サポートに取り組む「わでか」代表の高山陽介さんは、2011(平成23)年に文京区に転入してから学習塾を開業するまでのエピソードを地域との関わりを交えて話した。
民生委員・主任児童委員の右近茂子さん、区内小学校教員の木所聡さん、NPO法人Collable代表の山田小百合さんはそれぞれの立場で感じる社会課題などを交えて日々の活動について話した。
「文京区100人カイギ」代表の今川智広さんは「伝統と最先端、都会と田舎、便利と不便、観光名所や神社仏閣と再開発。一見相反する要素を併せ持つ多面性が文京区の面白さ。この地域で、誰もがやりたいことができる世の中をつくりたいと思い、そこに到達する一つの流れとして、この『100人カイギ』を始めた」と話す。「(同イベントは)フォーマットが整っているので始めやすく、考えるよりまず動こうという私の性分にも合っていた」とも。
「登壇者はあえて『産学官民』と背景の異なる人を集めるようにしている」とも。8月6日には、東京大学・本郷キャンパスで、「地域の持続可能性のためのコミュニティ・アーカイブのデザイン」のワークショップを兼ねた「文京区100人カイギ vol.5」を予定している。