文京・湯島かいわいの11店と湯島天神境内でアート作品を展開する「梅展」が現在、行われている。同地域と上野・御徒町・秋葉原の店舗と若手アーティストが協力して地域の活性化に取り組む団体「藝(げい)を育むまち同好会」の主催。
梅まつり開催中の湯島天神(文京区湯島3)には一ノ瀬健太さんの墨絵作品「梅龍王」のパネルを展示されている。「Eagle Café(イーグルカフェ)」(湯島3)ではHIRO中津川さんの宝石をモチーフにした絵画作品、「茶房松緒」(湯島2)ではオオシマリカさんの日本画、「かりんとうゆしま花月」(湯島3)ではコボリサヤカさんのオブジェなどを見ることができる。
複数店舗をアートでつなぐ取り組みは昨秋に続いて2回目。発起人で同会会長の大道寺勇人さんは「繁華街にも近い湯島は、それなりに人通りはあるけれど、滞留してくれる人は少ないと感じる。アート好きな人たちにこのまちに価値を見いだしてほしい。湯島天神の梅まつりともいつか連携したいと考えていたが、今回実現できてうれしい」と話す。「飲食店だけではなく、鮮魚店や眼鏡店などの参加があるのも特徴」とも。
鮮魚店「丸赤 湯島本店」(湯島3)には久田真晴也さんの魚をモチーフにした絵画、眼鏡店「世界のメガネプリンス」(湯島3)には山田勇魚さんのオブジェを展示する。「それぞれの店舗の雰囲気とアーティストの特色を考えてマッチングするのも楽しみ」と大道寺さん。
店舗内だけでなく、「十字屋商店」(湯島3)のショーウインドーや「花守アートギャラリー」(湯島3)など、通り沿いで鑑賞できる店もあるほか、上野マルイ(台東区上野6)にも塩見亮介さんの作品を展示している。
「かりんとうゆしま花月」の小山勝利さんは「昨年に続き2回目の参加。どんな作品が置かれるのか楽しみだった」と話す。「作品展を通して、商店街の他店とつながれるのもうれしい」とも。
「丸赤 湯島本店」の中村充さんは「うちは鮮魚店なので、カフェのようにゆっくりとどまれる店とは異なるが、買い物ついでに楽しんでいただければ」とほほ笑む。
開催時間は各店舗の営業時間に準ずる。出展作家の一覧は同会のホームページからダウンロードできる。3月8日まで。