日本女子大学(文京区目白台2)は10月17日と18日、家政学部被服学科の学生による「無観客ファッションショー」を同大目白キャンパスで開催した。
日本女子大の「学園祭の目玉企画」として20年以上の歴史を持つ同イベント。新型コロナウイルス禍により本年度の学園祭が中止となる中、感染拡大防止対策として「無観客版」による分散形式でのショー開催となった。企画運営、衣装デザイン・制作、メークやヘアセット、ショーのモデルなどを1年から3年の同大学生有志を中心に、都内12の大学や専門学校生を含む64人がチームとなって担当した。
イベントの代表を務める日本女子大家政学部被服学科3年の熊倉有香さんは「観客を入れてショーができないと知った時は悲しい気持ちになったが、何もしないのは後悔が残ると思い、動画配信とルックブック作製という新たな形で進めることに決めた」と話す。「話し合いはオンライン会議のみ、リハーサルはショー前日のみと、初めてのことばかりで手探りながら準備を進め、不安しかなかった」とも。
当日は、実際のショー同様にランウエーを設定し、接触人数を最小にするため4部に分けてモデル撮影を行った。今年初の試みとして、男性モデルも取り入れた。「メーク道具などを使い回さないようモデルごとに用意するなど、感染対策を常に意識した」と熊倉さん。
「例年のように『ファッションショーを終えた』という達成感はないが、このような環境の中では納得のいくものになった。今はまだ映像やルックブックの材料をそろえただけの段階。新たなスタートだと思い、今後の制作を頑張っていきたい」と意気込む。
過去のファッションショーの様子は、同大被服学科の学生が運営するSNSで公開している。