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後楽の日中友好会館美術館で「茶馬古道ろまん」展 雲南省無形文化遺産紹介

白(ペー)族の絞り染め「茶馬古道ろまん展」 

白(ペー)族の絞り染め「茶馬古道ろまん展」 

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 文京区後楽の「日中友好会館美術館」(文京区後楽1)で10月11日から、中国雲南省の無形文化遺産に焦点を当てた特別企画展「茶馬古道ろまん-中国雲南省無形文化遺産の世界」が開催される。

美術館コラボめし「茶馬古道ろまん展」

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 同館と中国雲南省文化和旅游庁が主催する同会。1300年の歴史を持つ交易路「茶馬古道」沿いに息づく雲南省の無形文化遺産約150点を前・後期に分けて展示する。茶馬古道は「南のシルクロード」とも呼ばれ、中国四川省を起点に雲南、チベットを経てインドやベトナムへと延びる古代交易路として栄えた。

 会期は前期「風花雪月に映える匠の技」(10月11日~11月3日)と後期「祈りの地に宿る手しごと」(11月5日~30日)に分かれる。白(ペー)族の絞り染め、甲馬版画、鶴慶銀器、チベット族の木わんなど6種類の無形文化遺産による作品を通して、多民族が築き上げた独自の文化と匠の技を紹介する。

 白族の絞り染めは前漢時代に起源を持つ雲南を代表する染織文化で、藍と白の美しいコントラストが特徴。甲馬版画は雲南省の少数民族地域に伝わる紙製の信仰物で、祖霊祭祀(さいし)や厄よけ、祈願に用いられる民間版画として作られている。会場では甲馬版画の制作も無料で体験できる。

 同館職員の呉川鳴輝さんは「雲南省の大理とシャングリラを実際に訪ね、現地の無形文化遺産の伝承人から話を聞いた。『無形文化遺産の作品は博物館のガラスケースに収めるものではなく、人々の日常に根ざしてきたもので、現代においても暮らしの中で使ってもらえる形にすることが自分たちの使命』ということだった」と話す。

 会期中、中国を代表するファッションデザイナー楊麗燕さんと国家一級舞踊家楊麗萍さん姉妹による「Peacock Wow 孔雀窩(ピーコックウォー)」の最新コレクションも特別展示するほか、二胡(にこ)と竹笛のコンサート、雲南グルメをテーマにした講演会も行う。同館向かいの中国レストラン「馥(ふく)」では同展に合わせて雲南料理も提供する。

 呉川さんは「展示では現地で撮影された写真や映像、文字資料も活用する。茶馬古道の魅力とロマンを立体的に感じていただければ」と来館を呼びかける。

 開館時間は10時~17時(隔週金曜は20時まで)。月曜休館。入館料は、一般当日=1,000円、eチケット=800円、中学生以下無料。11月30日まで。

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