本郷の東京都指定有形文化財「求道会館」(文京区本郷6)で11月24日、クラシックコンサート「アルマリウムVol.2」が開かれる。主催は音楽グループ「音楽くおどりべっと」。
同館は1915(大正4)年、宗教哲学者・近角常観が設立した真宗求道会の道場として建設された。西洋のゴシック様式と東洋の寺院建築を融合させた独特の建築様式で知られ、普段は月に1度しか公開されていない。
今回のコンサートは、歴史ある空間で音楽の魅力を伝える企画。プログラムは、ヘンデルのオペラ「ジュリオ・チェーザレ」より「優しい眼差(まなざ)しよ」、佐々木すぐる作曲「月の沙漠」、シューマン「流浪の民」、リムスキーコルサコフの交響組曲「シェラザード(連弾)」など、「異国情緒あふれる作品を中心に構成した」という。
演奏を担当するのは、ソプラノの工藤夏子さん、ピアノの清水玲子さんと福間優子さん。クラシック音楽になじみがない人にも楽しめるよう、曲にまつわる話を交えながら進行する。朝ドラ「あんぱん」で話題になった手塚治虫とやなせたかしの共同作品としても知られる「シェラザード(千一夜物語)」を紹介する予定。
ピアニストの清水さんは「静かなたたずまいと、東洋と西洋が入り交じった不思議な空間に引かれた。エキゾチックなプログラムを、ここでお客さまと共有したいと思い開催を決めた」と話す。「月に1度だけ一般公開されている求道会館。建物探訪と併せて雰囲気たっぷりに、歌と語り、ピアノの連弾を交えたクラシック音楽を楽しんでいただけたら」と呼びかける。
13時30分開場、14時開演。料金は、一般=3,000円、学生(18歳以下)=2,000円。定員は120人。