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森鴎外記念館で朗読会 鴎外の留学体験を重ねて「普請中」を読む

ドイツ留学中の森鴎外(明治21年) 文京区立森鴎外記念館蔵

ドイツ留学中の森鴎外(明治21年) 文京区立森鴎外記念館蔵

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 森鴎外誕生日記念朗読会「『独逸日記』と並べて読む『普請中』の東京」が2026年1月18日、不忍通りふれあい館(文京区根津2)ホールで開催される。文京区立森鴎外記念館(千駄木1)が主催し、島根県立石見美術館と島根県立いわみ芸術劇場が協力する。

ドイツ留学中の森鴎外(明治21年) 文京区立森鴎外記念館蔵

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 同館では、毎年1月に鴎外の誕生日を記念したイベントを行っている。今回は声優の佐々木望さんが出演する朗読会を開催する。

 朗読する小説「普請中」は、留学時代に知り合ったドイツの恋人が東京に立ち寄り、主人公を久しぶりに訪ねる物語。鴎外が1884(明治17)年から4年間のドイツ留学を終えた帰国後発表した「舞姫」の後日談といわれることもある。

 解説を務める大東文化大学教授の美留町義雄さんは「『普請中』は刺激的な物語。誘う女と身を引く男という構図で、隠微で官能的な2人のやりとりが交わされる」と話す。

 今回の企画では、「普請中」の下地となった鴎外のドイツ滞在を「独逸日記」で紹介する。美留町さんは「鴎外の実体験を理解して改めて小説を見返すと、テキストに表された西洋と東洋の文化的なギャップや、『普請中』(発展途上)の東京の実情がより深く分かってくる」と話す。

 開催時間は15時30分~17時20分。参加費は3,800円。定員は100人。事前申込制(応募者多数の場合は抽選)。申し込みは往復はがきかメールで受け付ける。締め切りは11月21日(必着)。

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