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文京・千石に「健康」テーマの古民家コミュニティースペース 闘病経験生かして

築60年の平屋建て古民家

築60年の平屋建て古民家

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 文京区千石に平屋建ての古民家をリノベーションしたコミュニティースペース「健康古民家 かのう」(文京区千石3、TEL 03-3941-4303)がオープンした。

メーンスペースとなる8畳と6畳の広間

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 谷口和彦さん、実知子さん夫婦がオープンした同スペース。平屋建ての建物は、実知子さんの祖父の代に建てられたといい、築60年ほどになる。実知子さんの祖父が材木店を営んでいたことから、当時の材をふんだんに使った建物は天井が高く、開放的な雰囲気が特徴。

 これまで24年間は空き家で誰も使う人がいなかったが、たまに補修や修繕を行うなどメンテナンスは欠かさず行っていたという。そのため致命的な傷みなどはなく、オープンに合わせて玄関やキッチン、トイレなどを中心にリノベーション。食のイベントも開催できるよう、飲食店の営業許可も取得した。今冬には竹垣を設置する予定という。

 健康古民家としてオープンしたきっかけは、実知子さんの子宮体がんの闘病経験から。実知子さんは「自由に行きたいところに行けて、食べたいものが食べられる。そんな当たり前のことがありがたいと感じるようになった。そして何より、病気になる前が大切。生活そのものを改善していくことを大切に、日々の暮らしを見直すことで、自身の体を見直していけるような活動がしたかった」と話す。

 時期を同じくして実知子さんの父が亡くなり、「祖父の代から引き継いでいる古民家の相続をすることになった。『二度と作れないから絶対に壊すな』と父から言われていて、健康というテーマの活動をする場所、古民家の維持・保全の道としてコミュニティースペースという選択肢が見えてきた」と振り返る。

 7月11日に行ったオープニングの内覧会には34人、養生茶のイベントには定員を上回る17人の参加があった。実知子さんは「難しいことは考えず、気負わず楽しみながら自然の流れに任せていけば、思いも寄らないことが実現するかもしれない。それを楽しみにしている」とほほ笑む。

 今後は健康や古民家、日本文化をテーマとしたイベントや勉強会などを企画するほか、レンタルスペースとしての貸し出しも行う予定。問い合わせは電話で受け付ける。

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