文京区の「新江戸川公園 松聲閣(しょうせいかく)」(文京区目白台1)や「永青文庫」(同区目白台1)などで現在、文京区と「刀剣乱舞-ONLINE-」のコラボレーション企画が行われている。
「刀剣乱舞-ONLINE-」は、実在の名刀を「刀剣男子」と呼ばれる美青年キャラクターに擬人化した刀剣育成シミュレーションゲーム。プレーヤーは「刀剣男子」を集めて育てることで、さまざまな敵の討伐を目指す。2015年1月のゲーム製作を皮切りに、女性の間に「日本刀ブーム」を起こす火付け役となり、現在は舞台化もされている。
今年1月、新江戸川公園内に松聲閣がリニューアルオープンしたことをきっかけに、同区が目白台・関口地区の活性化などを模索。永青文庫で「歌仙兼定」の展示が行われることを知った区が、同ゲームに「歌仙兼定」を擬人化したキャラクターが登場することから刀剣乱舞とのコラボレーションを企画した。発案は区の若手職員の声だったという。
同区では現在、永青文庫で開催されている夏季展示「歌仙兼定登場」展に合わせて、目白台・関口地区で「刀剣乱舞」とコラボしたスタンプラリーやパネル展示、グッズ販売を行っている。
松聲閣で「刀剣乱舞-ONLINE-」とアニメ「刀剣乱舞-花丸-」それぞれのバージョンの「歌仙兼定」の等身大パネルを展示。「刀剣男士 歌仙兼定」のキャラクターデザインを担当した「ホームラン・拳」さんによる「刀剣展示記念イラスト」の展示、文京区観光協会によるオリジナルグッズ販売も行っている。
地域内の施設や商店街などを回遊する「~歌仙兼定と行く~ 目白台・関口の雅を巡るスタンプラリー」も展開。8月19日から始まった同企画は、スタンプを集めた点数に応じて歌仙兼定オリジナルグッズを進呈するもので、同区によると8月末現在、1574人がグッズを手にしたという。
スタンプラリーの会場にもなっているホテル椿山荘東京(同区関口2)では9月1日から3日限定で、オリジナルタンブラー付きの「歌仙兼定×ホテル椿山荘東京オリジナルスイーツ&ドリンクセット」を販売。連日多くのファンでにぎわった。
同ホテル担当者は「好評いただけて何より。館内の美術品や庭を鑑賞したいという申し出や、これから近隣の美術館や庭園を回るという人もいて、地域を知っていただくよいきっかけになっている」と話す。
永青文庫では9月2日、同展の来場者数が1万5000人を超えるなど各所でにぎわいをみせている。
松聲閣でのパネル・イラスト展示の開催時間は、9時~17時(グッズ販売は10時から、入場無料)。スタンプラリーの開催時間は、各施設の営業時間に準ずる。9月19日まで。永青文庫の夏季展示の開会時間は、10時~16時30分(最終入館16時)。入館料は、一般=1000円、シニア(70歳以上)=800円、大学生・高校生=400円、中学生以下=無料。月曜休館(9月19日は開館、翌日休館)。10月2日まで。