
傳通院(文京区小石川3)で8月24日に行われる夏祭り「文京思い出横丁」で、使い捨てコンタクトレンズの空ケースを使ったプラスチック再生体験ワークショップが行われる。
今年で4回目となる同祭りでは、来場者の増加とともに会場のごみも年々増加傾向にある。文京区が4月にプラスチックごみの分別回収を始めたことを受け、プラスチックの再生利用を啓発するワークショップを企画した。
早稲田大学の環境サークル「環境ロドリゲス」と、プラスチック成形用金型製造の「MEISEI」(愛知県東浦町)が共同でワークショップを開く。文京区内に本社を置くコンタクトレンズメーカー「シード」(本郷2)が集めた空ケースを提供する。
環境ロドリゲスは、学生が主体となって多様なアプローチから環境問題の解決に取り組んでいる団体。その活動の一つとして、子どもたちが楽しみながら環境に興味を持つきっかけづくりを目的としたプラスチック廃棄物のリサイクル活動を行っている。再生プラスチックや植物由来のプラスチックの研究開発に取り組むMEISEIの渡邊祐子社長に相談してキーホルダーやくしなどを成形する金型を製造。これまで文化祭や地域イベントで主にペットボトルのふたを使ったワークショップを開いてきた。
シードは2019年、使用済み空ケースの回収・リサイクルを行うプロジェクトを立ち上げ、物流のプラスチックパレットに再生してきた。本来は永続的に循環利用する「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」を目指しているが、今回は学生の研究活動と地域貢献の視点から空ケースの提供を決めた。
環境ロドリゲスの土田拓己さんは「使い捨てコンタクトの空ケースやペットボトルキャップがその場で新しいアイテムに生まれ変わる体験を通じて、子どもたちに『リサイクルって楽しい』と感じてほしい。日常の中でちょっとした問いを持つきっかけになれば」と期待を込める。
6月24日に社長に就任したばかりのシードの佐藤隆郎さんは「新体制で迎える初めての地域交流の機会。若手社員が中心となって大学生と連携し、このような活動を実現できてうれしい。プラスチックを捨てて終わりではなく、何に使えるのかと好奇心を持って考えてもらうきっかけになれば。今後も文京区の企業として地域に根差した活動を広げていきたい」と話す。
開催時間は11時~17時。体験料は500円。