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関口「カンパイ!ブルーイング」、学生と破棄ミカンでクラフトビール開発

「カンパイ!ブルーイング」の荒井祥郎さん(右端)と東洋大学INCloverのメンバー

「カンパイ!ブルーイング」の荒井祥郎さん(右端)と東洋大学INCloverのメンバー

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 クラフトビール工房「カンパイ!ブルーイング」(文京区関口1)が、愛媛県産の通常は破棄されている摘果ミカンを使ったクラフトビール「文京みかんエール」を、都内の大学生たちと共同で開発した。8月24日に傳通院(小石川3)で行われる夏祭り「文京思い出横丁」で限定販売する。

愛媛県西予市「無茶々園」で摘果作業を行う大学生

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 今回のビール開発は、祭りを主催するNPO法人「文京BASE」などが進める「エシカル推進プロジェクト」の一環。地域課題にビール造りで貢献したいと考えていた同工房と、農業や地方創生に関心を持つ学生たちの思いが結びつき、愛媛県と同県西予市の農家「無茶々園」の協力を得て実現した。

 原料の摘果ミカンは、東大みかん愛好会と東京農業大学農村調査部の学生4人が愛媛県西予市の農家「無茶々園」を訪ね、農家の協力を得て110キロを収穫。収穫後は、東洋大学アウトドアサークル「INClover」を中心に19人が工房に集まり、仕込み用の果汁を一つずつ手作業で搾った。商品名は学生たちが考案した。

 収穫に参加した東大みかん愛好会代表の近藤芳香さんは「地元の愛媛県で収穫した、本来なら廃棄されてしまう摘果ミカンがビールに生まれ変わって東京でおいしく味わってもらえるのは、とても感慨深い。このビールを通じて、愛媛の魅力やリユース、エシカルな消費に興味を持ってもらえるきっかけになれば」と話す。

 果汁を搾った東洋大INClover代表の若井元さんは「仲間と協力して大量のミカンを搾るのは大変だったが、完成したビールをみんなで飲むのが楽しみ。自分たちの活動が祭りを盛り上げ、環境問題を考えるきっかけになればうれしい」と期待を込める。

 同工房を経営するグランブルーの荒井祥郎社長は「多くの人が関わってできたこの大切なミカン果汁を使って、ペールエールというスタイルをベースにした爽やかでスッキリした味わいの『みかんエール』に仕上げたい。この夏祭りでしか味わえない特別な一杯を楽しんでもらえたら」と話す。

 価格は800円。会場では繰り返し使える「エシカルタンブラー」のレンタル(1,000円、返却時500円返金)も行い、タンブラー利用者は100円引きで提供する。同ビールは会場内の愛媛県ブースで販売する。

 開催時間は11時~20時。

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