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永青文庫で熊本城の歴史たどる特別展 修理終えた歴代藩主の甲冑も初披露

赤星閑意「熊本城之図」 明治時代(19世紀) 永青文庫蔵(熊本大学付属図書館寄託)

赤星閑意「熊本城之図」 明治時代(19世紀) 永青文庫蔵(熊本大学付属図書館寄託)

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 永青文庫(文京区目白台1)で4月11日から、春季展「熊本城-守り継がれた名城400年の軌跡-」が開催される。2026年が熊本地震から10年の節目に当たることから、同館所蔵の細川家ゆかりの品を通して、震災からのさらなる復興を祈念して開く。

「熊本城―守り継がれた名城400年の軌跡」ポスター

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 熊本城は1607年に加藤清正により築城された後、細川家が約240年にわたり居城とした。同館は旧熊本藩主細川家の下屋敷跡に立ち、2015(平成27)年には文京区と隣接する新宿区、熊本県、熊本市と文化連携の覚書を締結するなど、地域同士のつながりが深い。

 展示では、2025年に国の重要文化財へ追加指定された9346点を含む「細川家文書(もんじょ)」や美術工芸品などから、細川家の視点で城にまつわる歴史を紹介する。同館企画担当の伊藤千尋さんによると、今回の展示は2017(平成29)年に行われた展覧会以来9年ぶり。「前回紹介しきれなかった、城の象徴である『天守』などの視点を加え、新たに重要文化財となった文書を含め構成した」と話す。会場には、初代藩主・細川忠利が「江戸城のほかにこれほど広い城は見たことがない」と記した書状や、地震への恐怖をつづった記述など、名城の実像が克明に記された史料を並べる。

 注目は、クラウドファンディングによる支援で修理を終えた忠利と二代藩主・光尚の甲冑(かっちゅう)2領。威糸(おどしいと)の欠失やウルシの剥落などを修理し、本来の勇壮な姿を初めて一般に披露する。伊藤さんは「細川家の歴史を語る上で欠かせない2人の甲冑が、安全に展示・保存できるようになったことがうれしい。多くの温かい支援に感謝している」と笑顔を見せる。

 このほか、本丸御殿を飾ったとされる「老松牡丹(ぼたん)図屏風(びょうぶ)」や、城の明け渡しが藩主の意志かどうかを判断するための「相験(あいじる)の香箱」などの珍品も展示。伊藤さんは「当館の所蔵品を通して歴史を知ってもらうことで、復興への関心を改めて喚起する機会になれば」と話す。

 会期中は関連行事も予定。4月18日・19日の10時~15時には、隣接する肥後細川庭園で「熊本市物産店」を行い、熊本の特産品を販売する。

 開館時間は10時~16時30分。入館料は、一般=1,000円、シニア(70歳以上)=800円、大学・高校生=500円、中学生以下無料。6月7日まで。

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