文京区を拠点に地域創生事業を手がける「我楽田工房」(文京区関口1)と若者向けアクセラレータープログラムを展開する「Poai.(ポーアイ)」(港区)が連携し、若者が地域のネットワークを活用しながら起業を目指す新たな仕組みを立ち上げた。3月22日、キックオフとなる事業計画発表会が同工房で開かれ、学生・社会人約40人が集まった。
事業発表の後は参加者でたこ焼きパーティー。学生と社会人が交流
ポーアイは2025年1月、社長の岡村恭平さんと取締役の浜田康佑さんが共同で設立した。月1回のコミュニティイベント「Poai.BASE(ポーアイベース)」を昨年から開催し、年間300人以上が参加してきた。今回始動した「Poai.LAB(ポーアイラボ)」は、Poai.BASEの参加者の中から「事業を本気で形にしたい」と手を挙げた若者を選抜し、メンターとともに実証実験を繰り返しながら事業の黒字化・自立化を目指す仕組みで、現在7人が参加している。
岡村社長は「起業をもっと身近に感じてほしい。事業をやることはそんなに難しくない、という雰囲気を作ることを大事にしている。若者が起業することが当たり前の文化になったとき、ポーアイの名前が忘れられるくらいになれたらいい」と語った。
連携する我楽田工房は、10年以上、学生と地方の生産者や企業をつなぎ、商品開発や販路開拓に挑む実践の機会を提供してきた。愛媛産の摘果みかんを区内の醸造所と連携したクラフトビール開発や販売、東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県浪江町の農家が育てたニンニクを区内の飲食店に呼びかけメニュー開発や期間限定のフェアを実施するなど、学生による取り組みが次々と形になってきた。一方で、学生が卒業すると商品や販路が途絶えてしまうという課題が長年あった。
登壇した我楽田工房の横山貴敏さんは「ポーアイと組むことで、学生の活動をスタートアップの視点から持続可能な事業に育てられると感じた。文京区を起点に、若者が地域と連携しながら起業していく新しいモデルをともに作っていきたい」と連携への期待を話した。
発表会に参加した上智大学3年の林星良さんは「ビジネス経験ゼロで不安だったが、一歩踏み出すと意外と怖くなかった。同世代にも挑戦してほしい」と話した。
Poai.BASEは月1回開催しており、学生・経営者・投資家・社会人なら誰でも参加できる。