文京・関口のコミュニティースペース「我楽田工房」(文京区関口1)で3月24日、「くみぐま展」が始まった。ボノの主催。
「くみぐま」は12個のパーツを組みひもで組み立てるぬいぐるみ。ぬいぐるみをベースに、創り手の技やコンセプトを形にしてつなぐプロジェクト。12個のパーツでつながればどんな形でもよく、創り手のコンセプトによってその姿が変化する。創り手はパーツ単位で作品を発表することができる。
同展では、江戸切り子や江戸更紗(さらさ)、革小物、和菓子など20人のクリエーターによる「くみぐま」を見ることができる。
代表の横山貴敏さんは「古き日本には多くの創り手の技が集結し、日常的に使われる工芸品があった。例えば戦国時代、武将が身に着けていた鎧兜(よろいかぶと)は、木工、漆塗り、鉄鋼、生地、皮革、組みひもなど、さまざまな職人の技が使われて一つの作品となり、戦場という場で披露されていた。『くみぐま』は現代の創り手が楽しく参加できるぬいぐるみ」と話す。「今回の展示では、江戸の伝統工芸の後継者なども複数参加している。『くみぐま』を通じて、歴史ある技術を継承しながらオリジナル商品を開発する若手クリエーターの応援もできれば」とも。
同プロジェクトは、地域の魅力を生かした新ビジネス創出を支援する「平成29年度TOKYOイチオシ応援事業」にも採択されている。ぬいぐるみ開発のほか、創り手とコラボした「くみぐま体験ワークショップ・プログラム」も開発するなど、2018年度に向けた商品化とサービスの提供を目指す。
「今後はさまざまな創り手とコラボレーションしながら、多様なコンセプトのくみぐまを発表する予定。人や地域をつなぐ場づくりツールとして、くみぐまの開発に取り組んでいる。まずは手に取って触れてみてほしい」と横山さん。
営業時間は11時~17時。4月8日まで。