文京・本駒込の東洋文庫(文京区本駒込2、TEL03-3942-0280)で5月3日、同館とレストランをつなぐ中庭「シーボルトガルテン」が一日限りのビアガーデンに様変わりする。

ミュージアムとレストランをつなぐ「知恵の小径」

　現在開催中の企画展「ハワイと南の島々展」(5月27日まで)では、同館所蔵の書籍・絵画・古地図を通して「南の島々」に関する歴史秘話を紹介している。同展開催を記念して開く同イベント。当日はビールやグァバジュース、マンゴージュース、ハワイアンオードブルやロコモコ丼などを販売するほか、東京大学フラダンスサークル「KaWelina」によるフラダンスショーや生演奏もある。

　同館普及展示部研究員の篠木由喜さんは、「さんさんと降り注ぐ初夏の太陽、緑の匂い、ハワイの文化、美味しいビール。ミュージアムを全身で楽しんでほしいという思いで、今回フラとハワイアンビアガーデンを楽しむハワイ・デーを企画した。企画展は文献から読み解くハワイと太平洋の島々の歴史世界だが、イベントを通してより多角的にハワイと南の島々に親しんでいただけたら」と話す。

　中庭を公開するイベントは開館以来初。博物学や欧州における東洋学の発展に貢献したシーボルトの業績を記念する中庭は、同館が所蔵する最も著名な博物図鑑の一つ、シーボルト「日本植物誌」に掲載される実物の木々や花々が植えられている。シーボルトが長崎に残した妻の名「おたき」から学名が付いたとされるオタクサ（アジサイ）なども見頃だ。庭園では「東洋文庫賞」を受賞した東京藝術大学の学生による屋外彫刻も展示している。

　ビアガーデンの開催は11時30分～16時。入館料と1ドリンクがセットになった前売り券(1,100円)は4月30日まで販売している。雨天時はオリエント・カフェ内で開催。