文京・関口のコワーキングスペース「我楽田工房&長屋」(文京区関口1)を運営する「ボノ」社長の横山貴敏さんが、SNS上で「まち全体をギャラリーにしよう」と呼び掛けている。
横山さんは「新型コロナウイルス感染症の影響で、休校などにより多くの子どもたちが自宅待機を余儀なくされる中、自分にできることは何だろうと考え、子どもたちが街に楽しみを見つけられるよう、家の窓から見えるところをアートに飾ろうと思い付いた」と話す。
我楽田工房では、「保育園児たちの散歩コースにもなっている」という同社の立地を生かした取り組みとして「くみぐま」を飾っている。「くみぐま」は、12個のパーツを組みひもで組み立てるぬいぐるみをベースに、作り手の技やコンセプトを形にしてつなぐプロジェクトとしてボノが開発したもの。「くみぐまは、地域産業を応援するクマなので、そのクマに込められた商店やクリエーターの応援にもつながれば」と横山さん。「ニューヨークでは、子どもたちが街で楽しみを見つけられるように、窓に四つ葉のクローバーやレインボーの絵を飾る動きがでていると聞く。この騒動が終わった時、気付いたら街中がギャラリーになっているような、そんな未来を夢見ている」とも。
我楽田工房では、2014(平成26)年から毎春、「アートでおしゃれなまちづくり」をコンセプトに神田川沿いの花見に絡めたアートイベント「神田川アートブロッサム」を開いてきた。今年も3月30日・31日を予定し、どのような形式であれば開催できるかと実行委員会で検討を続けていたが、都の外出自粛要請を受けて中止とした。