ミニ絵本シリーズ「おやこでよもう!金子みすゞ」の絵本原画展が現在、文京の小石川図書館(文京区小石川5、TEL 03-3814-6745)など区立図書館5 館で開催されている。
「親子で一緒に楽しめる金子みすゞの詩集」として、いわさきちひろの孫で絵本作家の松本春野さんが挿絵を手掛けた同絵本シリーズ。JULA(ジュラ)出版局(本駒込6)が出版しフレーベル館(同)が販売するシリーズのうち、「そらの のはらの まんなかで」「もしも わたしが おはななら」「ことりは こえだの てっぺんに」3作の原画を区内5か所の図書館で分散展示している。
展示している図書館は小石川のほか、本駒込(本駒込4)、目白台(関口3)、湯島(本郷3)の3館と大塚公園みどりの図書室(大塚4)。小石川図書館長の山田万知代さんは「みすゞの詩に沿った松本さんの繊細な原画を見てもらえる」と話す。
11月28日と12月19日、26日には小石川図書館・4階ホールで松本さんのインタビュー映像「松本春野が描く金子みすゞ~図書館から生まれた絵本」の上映会も予定している。
山田さんは「区内在住の松本さんに当館を利用してもらっていた縁で、図書館が区内の出版社を紹介し、今回のシリーズ出版につながった。(映像では)いわさきちひろの孫として美術館で育った松本さんが、みすゞの詩に触れて『自分だったらこんな絵を描くのに』と思ったことや、今回の絵本シリーズが生まれた経緯などを語っている」と説明。「コロナ禍で、トークイベントなどを企画しにくいために映像化を考えていたが、松本さんが区内在住の映像作家を紹介してくれ完成に至った。地域のつながりから生まれた絵本作品の魅力を伝えられればと上映会開催に踏み切った」と話す。
同映像は、ユーチューブの区公式チャンネルでも見ることができるが、山田さんは「15分半の短い映像。ぜひ当館のレトロなホールに見学も兼ねて親子で来てもらえたら」と呼び掛ける。
上映会は各日とも、14時上映開始で定員15人。
開催時間は平日・土曜=9時~21時(日曜・祝日・最終日は19時まで)。12月29日まで。