
落語家の春風亭いっ休さんによる東京23区を巡る公演「コッソりまわるぜ23区」が7月5日、「鳳明館森川別館」(文京区本郷6)で行われる。
いっ休さんは北海道札幌市出身で京都大学理学部を卒業後、2018(平成30)年に春風亭一之輔師匠に入門。2023年11月に2つ目に昇進し、2024年3月に「コッソりまわるぜ23区」を豊島区でスタートした。東京23区を隔月ペースで巡回する企画で、これまでに江戸川区、港区、千代田区などで行い、文京区は8区目の公演となる。
地域密着を強く意識した運営スタイルが特徴だという同公演。仲入り(休憩)を挟んで1時間30分~2時間程度で3~4席の落語を披露するが、その中の1席はいっ休さんが毎回、開催区にちなんだオリジナルの新作落語を創作している。
いっ休さんは「その区らしい趣や歴史を感じさせるところを会場に選んでいる。今回の会場となる鳳明館森川別館も、1956(昭和31)年に建てられた木造の旅館で、レトロな建築様式で知られる歴史ある建物。「本郷は昭和初期まで東京有数の宿屋街だった場所。台東区では会場の銭湯にちなんで『湯屋番』を披露したように、文京区の公演でも宿屋にちなんだ古典落語を披露したい」と意気込みを見せる。
いっ休さんにとって文京区は特別な意味を持つ場所でもある。一之輔師匠のさらに師匠(大師匠)に当たる春風亭一朝師匠が小石川に住んでおり、「大師匠にも『うちの近所で会を開くらしいな』と気にかけていただいている。文京区は魅力がある街で新作落語になるネタがたくさんあるので、どんな噺(はなし)ができるか自分でも楽しみ。文京区の魅力を盛り込んだ会にしたい」と意気込みを見せる。
14時40分開場、15時開演。入場料は2,500円(文京区民・25歳以下は1,500円)。要予約。