文京区関口にあるコミュニティースペース「我楽田工房」(文京区関口1)が7月に1周年を迎えた。
宮津市との若者による魅力ある商いのまちづくりワークショップの様子
同スペースはシステム企画会社のボノが運営。「地域から新たに100年の価値を創造する」ことを目的とした同社の地域応援プロジェクトとしてスタートし、昨夏に印刷工場だった建物を同社社員が地域の方と一緒にDIYでリノベーション。自社オフィスとして利用しながら、誰もが利用できるコミュニティースペースとしても開放している。
同社社長の横山貴敏さんが「何かを考えること、作ること、食べること、学ぶこと。あらゆる取り組みをトライアンドエラーではありながらも、イベント化してどんどん人や地域を巻き込んでやってきた」と話すように、同スペースではこれまでさまざまなイベントを開催。
スカイプのビデオ通話で東京と地域をつなげながら、一緒にその地域の食材を食べ交流するイベント「フード・コミュニティー」、2015年3月に完成したコミュニティーキッチンで、地方食材を使った料理を作って食べるイベント「我楽田キッチン」など、東京と地域をつなぐ活動を展開してきた。
横山さんは「僕は東京生まれの東京育ち。ほかの地域のことはいくら勉強しても地域の人にはかなわない。それなら僕たちは東京の人のやりたい気持ちを、うまく地域の課題とつないでいくファシリテーションをしていこうと思った」と話し、「(我楽田工房を)地域で何かをやりたいと考える東京の企業や大学生、クリエーターと、解決したい課題を持つ地域をつなぐ場所として機能させていきたい」と意気込む。
この1年で、東京で何かをやりたいと思っている人たちが想像以上に集まり、さまざまな地域や企業の声も聞こえてくるようになってきたという。今後は「我楽田工房の取り組みをビジネスとして、100年継続できるものにしていく。ファンになってくれた人たちと一緒に新しい商品やサービスをつくっていきたい」と将来を見据える。
今後は8月21日に「伊那の夏野菜イベント」を企画。長野県伊那市から地元の人を招き、一緒に伊那の夏野菜を料理しながら交流する予定。