文京区にあるsuido cafe(文京区水道2)で現在、「本物のチョコレート作り体験会」を定期開催している。主催は「本当のガーナチョコレートを作るプロジェクト」。
チョコレート作りは、焙煎されたカカオ豆の皮を剥くところから整形までを行う
「Bean to Bar」をコンセプトに、焙煎(ばいせん)したカカオ豆の皮を剥くところからチョコレート作りを行う。参加者は子ども連れ、学生、主婦など幅広く、毎回すぐに予約が埋まってしまうほどの人気。
同プロジェクトの野呂さんは「食育という点から、チョコレートという身近な食べ物が原料のカカオがどう加工されているのか、現地では農家の方がどれだけ苦労をしてカカオを栽培しているのかを少しでも感じ、学んでもらえれば」と話す。
参加者はチョコレート作り体験を通じ、身近なチョコレートの基礎や豆知識、原産地であるガーナの現状などを学ぶ。「嗜好品という点からみると、カカオの世界はワインやコーヒーに似ている。品種、栽培地(テロワール)、農家の情熱などさまざまな要因で香味が異なる」と野呂さん。
同プロジェクトのきっかけは2012年8月、ガーナのオフォアセ村で行った「カカオ豆からのチョコ作りワークショップ」。野呂さんは「現地の小中学校に通う子どもたちの実家は約80%がカカオ農家にもかかわらず、自分たちのカカオ豆を使ってチョコレートを作ったことも口にしたこともなかった」と振り返る。
野呂さんたちは帰国後、「ALL MADE IN GHANA」と「現地の農家の人たちのためと品質向上を目的に作られたカカオ豆を使ったチョコレート」にこだわりながら、日本の小学校や児童施設をはじめ、JICA青年海外協力隊の研修施設などで出張ワークショップを行い、ガーナの現状を伝えながら活動を続けている。
野呂さんは今後について、「体験会は継続していくが、何かしらの発展も必要。ガーナのカカオ農家の支援をし続け、日本のチョコレート業界に新しいムーブメントを起こす先駆けとなるようなイベントを主導してけたら」と意気込む。
同体験会はほぼ毎月下旬、開催している。参加費は2,700円(1ドリンクオーダー制・別途)。定員は20人。申し込みは同店ホームページで受け付けている。