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東大UTCCが開設10周年-同大の研究成果から商品を企画販売

UTCC(東京大学コミュニケーションセンター)外観

UTCC(東京大学コミュニケーションセンター)外観

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 東京大学(文京区本郷7)の研究成果から企画された商品を販売しているThe University of Tokyo Communication Center (UTCC)が3月、開設10周年を迎えた。

人気商品の「東大サプリメント」。顆粒タイプは体力式と乾杯式の2商品のラインアップ

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 UTCCは2005年3月、同大と社会・世界との双方向なコミュニケーションのための拠点として開設。開かれた大学を目指し、同大の研究成果から企画された商品の販売などを通して、大学内外との多様な接点を生み出している。

 中でも「東大サプリメント」は2006年の発売以来、売り上げ1位を維持する人気商品。同商品は、1992年より行われているアミノ酸摂取による人への栄養効果の研究から生まれた。1996年には同研究の一環として、アミノ酸で繁殖・育成・調教した競走馬・アミノスタローンが東京シティ競馬で6勝し、血統が全てといわれる競走馬の世界に旋風を巻き起こした。その後、スポーツ選手への栄養補助食品として研究が進み、「東大サプリメント」が誕生。今では日本全国から発注があるという。

 UTCCには、同大生にかかわらず、観光客や受験生などさまざまな人が訪れる。利用客からは「(難しそうな研究成果も)商品という形をとることでイメージがつかみやすい」との声が聞かれる。スタッフは全員が現役の東大生。オープンキャンパスのシーズンなどは、受験勉強のコツを聞きにくる高校生も絶えないという。

 所々に赤れんがをのぞかせるUTCCの建物は、1910(明治43)年に人力車の車庫として建設されたものをリノベーションして活用。同大の建物としては、旧東京医学校本館(現東京大学総合研究博物館小石川分館)に次いで古い。

 10周年記念として現在、一時は幻の酒とまで呼ばれた泡盛・御酒(うさき)の限定品発売を企画。ほかにも「蚕の研究から生まれたヨーグルト」や「特殊な撥水(はっすい)加工を施した水を運べる風呂敷」など、今後さまざまな研究成果が商品として企画している。

 「10年間やってきてようやくセンターのことが浸透してきた。今後もセンターの活動を通じて、研究成果を身近に感じていただけたら」とUTCC店長の三浦宏予さん。

 営業時間は10時~18時。日曜・祝日定休。

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