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本郷の果物店「カジツ」新装 築70年の昭和建築

「祇園」の名が残るテントと木枠を生かした店構え

「祇園」の名が残るテントと木枠を生かした店構え

 果物店「KAJITSU(カジツ)」(文京区本郷5)が7月15日、東京大学本郷キャンパス近くの本郷通り沿いに新装開店した。運営はkikitori(港区)。

果物店が作るかき氷。氷の下にも果肉がぎっしり

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 店舗は築70年の建物。正面を看板のように平らに見せる「看板建築」と呼ばれるタイプで、果物店「祇園」が長く店を構えていた。同店の大東謙二さんは、この建物の脇を入った奥の物件で6年間、果物店を営んできた。

 祇園を営む夫婦とは、その頃から付き合いがあった。コロナ禍で夫婦が体調を崩して店を畳むとき、大東さんは「うちでやってみないか」と声をかけられたが、奥まった物件が好きだったこともあり、断った。その後、夫が亡くなり、跡地には中華料理店が入る。その中華料理店も店をやめると聞き、大東さんが祇園の家族に申し出たところ、快諾を得た。

 改装では、祇園の名前が入ったテントと店内の天井を残した。祇園の主人からは生前、本郷に路面電車が走っていた頃の街並みや、大学構内に店が少なく教授や学生が街にあふれていたころの話を聞いていた。個店が元気だった時代の話が、店づくりの下敷きになっている。大東さんは「昭和らしさを残しながら、果物で街を彩ることができれば」と話す。

 扱うのは旬の果物とギフト発送、カットフルーツ、ジュース、夏限定のかき氷。果物は毎朝、市場で目利きして仕入れる。ギフトを主に扱う果物店は棚持ちや見た目を細かく確かめるが、その基準にかなうものは総生産の数%にとどまるという。市場の評価は低くても味が良ければ積極的に仕入れ、状態に合わせて商品ごとに振り分ける。大東さんは「仕入れのストライクゾーンを広く持つことを大切にしている」と話す。

 本郷の街について、大東さんは「東京駅に近いが、丸の内のようにパリッとした感じではなく、上品ながらもどこか緩さがある良い街」と話す。平日は近隣の住民や大学関係者、近くで働く人、週末は大学周辺を散策する人を主な客層に見込む。

 営業時間は10時~19時(かき氷は18時まで)。価格は果物=時価、ジュース=550円~680円、かき氷=1,000円~1,500円。

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