東京大学本郷キャンパス(文京区本郷7)の赤門前で10月17日、改修後の屋根にふく新しい瓦の裏面に名前を書き入れる「赤門瓦記名会」が開かれた。同大の創立150周年記念事業として赤門の改修資金を募る寄付プロジェクト「ひらけ!赤門プロジェクト」の一環。
赤門は1827年、徳川家斉の娘・溶姫(ようひめ)が加賀藩13代藩主の前田斉泰に嫁いだ際に建てられた門で、国の重要文化財に指定されている。創建200年となる2027年を前に、同大は耐震補強を含む改修工事を進めている。
記名会は卒業生らが母校を訪れる「ホームカミングデイ」に合わせて開いたもので、同プロジェクトに一定額以上を寄付した人が対象。寄付額に応じて瓦1枚分か半分のスペースに筆で名前を書き、東京大学書道研究会が記名を手伝った。同大によると、この日は1000人程度が記名する。名前は瓦の裏側に書くため、屋根にふいた後は外から見えなくなる。
式典では、藤井輝夫総長や津田敦理事・副学長らと共に、前田家19代当主の前田利宜さんが瓦に筆を入れた。藤井総長は「150周年に改修を終え、皆さんにまた通ってもらえることを願っている」と話した。前田さんは「元持ち主としては非常に感慨深い日」と話し、「次の機会に、その時の当主がこれを見つけてくれればロマンもある」とも話した。
津田理事によると、赤門の屋根には7000枚程度の瓦が載る。ひさしの瓦には下段に前田家の梅鉢紋、上段に徳川家の葵紋が彫られ、最上部の鬼瓦には「学」の字がある。以前は全て徳川家の紋だったが、関東大震災後の改修で前田家の紋と「学」の字が加わったという。津田理事は「皆さまの名前が載った、唯一無二の文化財になった」と話した。
竣工は2027年秋を予定し、開門式は同年9月末~10月初めごろを想定しているという。