文京区小石川の「源覚寺」と「すずらん通り」で5月8日、「第11回小石川マルシェ」が開催された。
春と秋の年2回に開いている同イベントは今年で6年目。春日駅に近くにある地元商店街の若手メンバーを中心に運営している。
当日は、地元の食料品店、衣料品店、マッサージ店、レストラン、地方の特産品販売店など約30店が軒を連ねた。このほか、小物作りや、街の好きな場所を絵はがきに書く「文京・見どころ絵はがきワークショップ」なども行い、多くの親子連れなどでにぎわった。
イベント実行委員会代表の杉田幸一郎さんは、テーブルウエア専門店「会津屋」(文京区小石川2)の長男。「年々活気を失いつつある商店街に元気を吹き返す方法はないかと考え、さまざまな地域の商店街視察や勉強会などに参加し、構想に2年をかけマルシェを企画した」と話す。
「各店のPRができることや、多数の来場者と触れ合えることが当イベントのメリット。何よりの収穫は同じ地域の商店街で同世代の横のつながりが作れたこと」とも。
同イベントの開催当初から出店しているという「齋藤商店」(小石川2)の齋藤利晃さんも杉田さんと横のつながりで結ばれた一人。利晃さんの祖父が営んでいた木炭店を継ぐことになった際、北海道農協勤務の経験を生かして産直野菜の取り扱いを始めたという。「産直野菜のPRにはマルシェスタイルがマッチした」と話す。同イベントをきっかけに、ほかの地域の青果店の人も小石川に縁を持つようになり、同区の施設と取引が始まるなどのつながりも生まれているという。
「出店者は地域を問わず採用している」と杉田さん。「仲間うちだけで小さくまとまってしまわずに、ほかの地域の店も受け入れることで、商品の並べ方や売り方など学べることがたくさんある」と笑顔を見せる。