文京シビックセンター(文京区春日1)で5月3日~5日、「第22期バックギャモン王位戦」が開催された。同大会は毎年ゴールデンウイーク期間中に行われる大会で、名人位・盤聖位・日本選手権・ジャパンオープンと並ぶ「日本5大タイトル」の1つ。
バックギャモンは「西洋すごろく」とも呼ばれるサイコロを使った1対1のボードゲームで、世界中に3億人以上のプレーヤーがいるといわれている。サイコロを使うため「運」の要素も絡むが、戦略を持って思考することが重要な頭脳スポーツ。日本では奈良時代から親しまれており、現在では世界選手権で日本人が優勝するなど、世界有数のバックギャモン強豪国でもある。
同大会には、2014年にモナコで開催された「第39回バックギャモン世界選手権」で優勝した矢澤亜希子さんをはじめ、2009年世界チャンピオンで現バックギャモン世界ランキング1位の望月正行さん、文京区在住で2012年日本人初のポーカー世界チャンピオンの木原直哉さん、将棋の森内 俊之九段など、日本全国から同競技の強豪や愛好家が集まった。
同大会の結果は、「王位戦」の優勝が景山充人さん、準優勝が那須雅彦さん。「中級」の優勝が長尾雅斗さん、準優勝が鷲見裕治さん。「初級」の優勝が菅野由空さん、準優勝が関裕太さん。「小学生王位」の優勝が菅野地広さん、準優勝が中川まさきさん。
日本国内で大会の企画・運営や普及活動などを行う日本バックギャモン協会代表の桑門昌太郎さんは「世界チャンピオンなど夢のまた夢と思われていた10年以上前から、若手プレーヤーの育成、普及活動、海外派遣などに力を入れた結果、日本のレベルは大幅に向上した。バックギャモンは、地域、民族、性別、年齢を超えて皆で楽しめる。スリリングでどこまでいっても興味が尽きない奥深いゲーム。その面白さを皆さんに伝えていければ」と話す。
同大会の王位戦優勝者には、2013年に急逝した第20期王位・皆上強志さんを顕彰して創設された「皆上メモリアルアワード」として、遺族から海外大会への派遣補助が贈られた。