東大病院分院跡地に5月7日、「ふくろうクリニック目白台」（文京区目白台3）が開院した。

　経営は医療法人社団創福会（世田谷区）。2001年まで地域医療を支えた同分院の精神を受け継ぐ同院。院長の瓜生久美子さんは「緑豊かで文化薫るこの目白台で医療に貢献できることは光栄」と話す。瓜生さんは13年前から近隣に住み、3児の子育てと地域活動にも力を注いできた。

　瓜生さんの専門である小児科で始動し、将来的には内科、女性外来、整形外科なども展開する。20年以上小児がん治療・研究に携わり、アメリカでMBAも取得した瓜生さんは「病気を治すだけでなく、心に寄り添い生活全体を支えたい。コロナ禍で痛感した『真のかかりつけ医』として、CTや超音波など高度な検査機器も導入し、入院の一歩手前まで対応できる総合病院の外来のような機能を備え、迅速な安心を届ける」と意気込みを見せる。

　特色の一つは、小児がん経験者が成人後も安心してケアを受けられるという長期にわたるフォローアップ。小児科と内科が連携し「移行医療」の課題に応える。40～60代への予防医療の啓発や、高齢者の在宅医療サポートにも注力し、地域全体の健康寿命を延ばすことを目指す。

　PTA活動を通じ地域との関係を深めてきた瓜生さんは「どのような小さなことでも相談に来られるクリニックを目指している」と話す。

　診療時間は、9時～11時30分、15時～17時30分。予防接種・健診は13時30分～15時。土曜・日曜・祝日休診。