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目白台「永青文庫」で重要文化財「黒き猫」修理完成記念展

重要文化財「黒き猫」 修理終え、お披露目へ

重要文化財「黒き猫」 修理終え、お披露目へ

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 目白台の永青文庫(文京区目白台1)で10月4日から、秋季展 重要文化財「黒き猫」修理完成記念「永青文庫 近代日本画の粋-あの猫が帰って来る!-」が開催される。

重要文化財 菱田春草「黒き猫」 明治43年(1910) 永青文庫蔵 ※前期展示

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 同館が所蔵する近代日本画コレクションの中でも特に人気の高い、菱田春草(1874~1911)の重要文化財「黒き猫」の本格的な修理が完了したことを記念して企画した。修理は、クラウドファンディングでの支援と国・東京都・区からの補助により実現した。

 同展では、修理を終えた「黒き猫」をはじめ、同じく春草の重要文化財「落葉」など同館所蔵の春草作品全4点を前・後期に分けて公開。横山大観、下村観山、鏑木清方という近代日本を代表する画家たちの作品も一堂に展覧する。

 永青文庫の設立者・細川護立(1883~1970)は、同時代の日本画家たちと親交を深めながら作品を収集した。その背景から、護立が画家に依頼した手ぬぐいの下図や扇面など、交流を示す貴重な資料も合わせて紹介する。

 後期には特別展示として、中国の禅僧・清拙正澄と楚石梵琦による墨蹟(ぼくせき=筆と墨で書かれた文字)2点(いずれも重要文化財)が修理後初めて公開される。

 担当学芸員の舟串彩さんは「初めての本格的な修理を終え、当館の看板猫がより美しくなった。前期の『黒き猫』、後期の『落葉』共に、なかなか東京で公開する機会のない作品。この機会にぜひご覧いただければ」と来館を呼びかける。

 期間中、新宿区立漱石山房記念館で開催される特別展「『吾輩は猫である』」との連携企画で、入館料が相互割引になる「ねこ割」も実施する。

 開館時間は10時~16時30分。入館料は、一般=1,000円、シニア(70歳以上)=800円、大学・高校生=500円、中学生以下無料。11月30日まで。

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