文京区の関水町会が3月1日、日火江戸川橋ビルの集会場で防災講習と防災食試食会を開いた。同町会防災部が主催し、18人が参加した。
昨年12月、政府の中央防災会議が首都直下地震の被害想定を12年ぶりに更新した。東京都心部でマグニチュード7.3の地震が起きた場合、死者は最大1万8000人、帰宅困難者は840万人に上ると推計されている。こうした数字が広く報じられ、地域での防災意識が高まる中、同町会防災部は住民が実際に「動ける」備えを身につけてほしいと、今回の講習会を企画した。
当日は文京区防災危機管理課の担当者が、区内の避難所の場所や食糧の備蓄状況を解説。家にとどまって過ごす場合の備え方や、家族との連絡手段の確認など、すぐに役立つ情報を紹介した。続いて地元の防災士が、大規模災害時に通信事業者が一斉に開放する無料Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」の使い方や、LINEで家族の安否を確認する手順を実演。質疑では、国際的な人道支援基準「スフィア基準」に基づく避難所の収容人数の変化や、マンション住民の自助・マンション防災についての質問も上がり、活発な意見交換が行われた。
後半の試食会では、「今すぐネットで購入できる」をテーマに主催者が選んだ市販の防災食が並んだ。レトルトカレーやようかん、おでん、パンなど十数品目を食べ比べた参加者からは、「非常時でも食べ慣れた味があると安心できる」「想像よりおいしい」などの声が聞かれた。
同町会防災部長の宮野英和さんは「こうした防災イベントがマンション単位や他の町会にも広がれば」と話す。今後はIT機器の操作手順を収めた動画の制作や、大規模災害時に備えたスターリンクなど代替通信手段の確保も検討しているという。