跡見学園女子大学(文京区大塚1)は4月19日、群馬県長野原町と相互協力に関する包括協定を取り交わし、調印式を行った。
2015年度に観光コミュニティ学部を開設し、「観光」と「コミュニティ(地域)」の観点から、日本社会が直面している「過疎」や「観光客の減少」などの課題を解決する能力を身につけた人材の育成を目指す同校が、長野原町の北軽井沢地区に研修所を所有していることから、長野原町を「学びの場」としてだけでなく、その能力を生かして地域づくりに貢献していくことを目的に、同協定を締結した。
長野原町は、群馬県北西部に位置し、地域の多くが標高500メートル以上の高地で、高原野菜の栽培や酪農などが主な産業。現在は草津と軽井沢という有数の観光地に挟まれ、地域の活性化やそれに携わる人材の育成が急務となってる。
同協定は、長野原町の将来を担う人材を育成することを視野に入れて計画されており、締結後は、インターンシップにおけるイベント実施協力や、I・J・Uターン就職支援のほか、地域の子どもたちの教育を支援しながら、地域を活性化する人材として育てていく双方向の活動を予定している。
さらに、長野原町にある同校施設に研究所を設置し、観光コミュニティ学部の教員が長野原町を対象にした学術研究(長野原学)を行い、成果を町や住民の方へ還元していく。活動は町内だけではなく、文京区で行われるイベントで町の特産品を販売する機会を設け、高原野菜などのPRも予定している。
調印式に出席した群馬県長野原町の萩原睦男町長は「地域の活性化のためには若者と女性のパワーとアイディアが必要だと感じている。跡見学園と長野原町が、明るい未来に向かって共に歩んでいければ」と話した。