文京区本郷に4月7日、「知るカフェ 東京大学前店」(文京区本郷5)がオープンした。
利用は大学生限定の同カフェ。運営費はスポンサー企業からの協賛金で賄われるためドリンクメニューが無料となっているほか、食べ物の持ち込みも自由。店内にはWi-Fiやコンセントを備える。席数は35席。フードメニューの提供は行わない。
このほか、スポンサー企業による企業説明会や合同イベント、ランチ交流会なども開く。企業との対話の機会が得られることで、就職活動がスタートするまでに業界や企業を知り、自分の働きたい会社、やりたい仕事をじっくり考えることができるという。
店長をはじめ、店舗スタッフがすべて大学生なのも特長。集客目標の設定や達成するための計画立案なども学生たちが行う。実際に店舗で働く学生からは「アルバイトをしながらインターンシップさながらの体験ができ、社会人として必要なスキルを身につけながら成長できる」と好評という。
同カフェを運営するエンリッション(京都市上京区)の柿本優祐社長は「大学3年生から就職活動を始め、そこで初めて将来について考える学生が多い。もっと前から企業や社会について興味を持てば有意義な就職活動ができるのでは」と学生時代から考えていたという。「大学生が普段の生活の延長で、企業と接点をもつきっかけを作れないか」と同カフェの発想に至った。
当時から就職活動は「就活ナビサイト」を使ったオンラインが主流。募集をかけると大量の応募が殺到した。入社後のミスマッチも問題となる中で「知るカフェ」というオフラインの、学生とじかに触れることのできる仕組みは企業側の関心も得た。企業はスポンサーとなることで、「知るカフェ」を通してターゲットとする大学の学生とオフラインでつながり、自社にあった優良な人材を探す。
同社担当者は「学生にとっても企業にとっても将来の選択を有意義なものしたい。企業は質の高い学生と会えるというところにメリットを感じている。今後は海外へも目を向け、海外出店を視野に展開してきたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時~21時(ラストオーダー20時30分)。土曜・日曜定休。