テープアーティスト「TAPE THAT(テープザット)」が4月10日・11日、文京シビックセンター地下2階の区民ひろば(文京区春日1)で公開制作を行った。文京区とドイツ連邦共和国大使館の「ホストタウン文化交流イベント」の一環。
「TAPE THAT」は、粘着テープを素材とした「テープアート」というジャンルの確立と普及を目指して、ベルリンを拠点に世界中で活躍しているストリートアート集団。
2019年は東京とドイツの姉妹都市締結25周年に当たり、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で文京区をはじめ全国17の自治体がドイツのホストタウンとなっていることから、交流イベントとして同アーティストのジャパンツアーが企画された。
メンバーのうち3人が来日し、4月10日から1日半かけて制作を行った。11日午後には「ジャパン・ツアー・オープニングセレモニー」として、成澤文京区長と駐日ドイツ大使のハンス・カール・フライヘア・フォン・ウェアテルンさんがテープを貼って作品を完成させた。作品は4月18日までシビックセンター1階ホールに展示される。
メンバーの1人、ステファン・ブッシュさんは「桜の咲く時期に日本に来ることができてうれしい。日本の桜とゲイシャをベルリン風にアレンジして制作した」と話す。「日本のマスキングテープは本当にすごい。ワークショップで日本の人たちと一緒に作品を作れるのが楽しみ」とも。メンバーらは日本のマスキングテープ文化に興味を持ち、大手メーカーmt masking tape(カモ井加工紙)の工場がある倉敷を訪れたこともあるという。2週間の日本滞在中、大阪、徳島、福岡などのホストタウンを巡り、制作やワークショップを行う予定。
文京区では、ベルリンから人気キャラクター「アンペルマン」をあしらった信号機を寄贈されたり、カイザースラウテルン市との姉妹都市提携30周年にちなんでコミュニティーバス「B-ぐる」のラッピングを行ったりと、ドイツとのさまざまな交流が行われている。