革小物などの製造・販売を行う「工房わかぎり」(文京区春日2、TEL 03-3812-3417)が10月31日、製品販売会を開催する。
皮革の裁断から型抜き、刻印、染色、張り合わせ、縫製、金具の取り付けまで、レザークラフトの全工程を手作業で仕上げる同工房。筑波大付属大塚特別支援学校の親の会「桐親会」が母体となり、2002(平成14)年に通所型小規模作業所として開設した。現在は知的障がいなどのある20人ほどが在籍している。
当日は、定番革小物の「犬のペンケース」(1,100円)、印鑑ケース(1,200円)、カードケース(1,500円)、ポーチ(1,500円)のほか、和紙のカードケース(100円)や刺し子の巾着袋(700~1,200円)などを提供する。新作の「わんこブローチ」(600円)や10月限定商品の「ハロウィーンチャーム」(かぼちゃ・こうもり、各600円)も並ぶ。販売会開催中は工房見学もできる。
施設長の小林美千代さんは「例年、秋は近隣の方の協力も得ながらバザーを開いてきた。自主生産品以外にも野菜・海産物の販売や、食事・喫茶サービスの提供も行い好評だったが、コロナ禍の今年は実施の可否に検討を重ねた。秋に入って、経済活動に関する国や都の情勢等を視野に入れ、ようやく販売会の形で開催することを決断した」と話す。
同工房の商品はウェブサイトでの通信販売のほか、区主催の障がい者施設商品販売会「文の京ハートフル工房」や地域イベントへの出店などで提供していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりイベントが次々中止となり、販路が途絶えていた。「販売の機会は売り上げ目的もあるが、何より地域の方に工房の存在や働きを知ってもらう良い機会になる。地域との触れ合いは、工房で働く一人一人のモチベーションにもつながる」と小林さん。「(提供する商品は)障がい者が作った品ということではなく、一般に通用するクオリティーにこだわった自信作ばかり」とも。
開催時間は10時~15時。