文京・本郷の建築事務所「スタジオ・バッテリー」(文京区本郷2)が手掛ける作品「文キョウの境カイ」を巡るツアーとワークショップが始まっている。東京ビエンナーレの一環。
空気が建物内部から外部へと移動する境目 「文キョウの境カイ」
まちの「境界」を可視化することによって「ネガティブな印象からパブリックな空間へ変化させる」ことを狙った同作品。街なかの建物の間や敷地の境界、境界に置かれた植木鉢や縁石などさまざまなものに白いペンキで塗装を施したり、白い石やタイルで装飾したりと、一般参加型で街の環境形成の再構築を試みるプロジェクトで、本郷・水道橋・神保町エリアに100点の制作を目指す。現在、80点が完成。今回は、地域の商店街・町内会とも連携し、アーティストの久村卓さんとの共同ワークショップや作品を巡るツアーなどを企画している。
東京ビエンナーレは、東京のまちを舞台に2年に1度開催する国際芸術祭。画家や映像作家、建築家などさまざまなジャンルで活動する作家やクリエイターが参加し、地域住民らと共に作品を仕上げていく。開催期間は9月5日まで。
スタジオ・バッテリー代表の山田智彦さんは「(地域の人が)町を散歩する中で、さまざまな小さな仕掛けに気付き見慣れない景色を楽しんでもらえれば」と話す。
参加申し込みは東京ビエンナーレの公式ホームページで受け付ける。参加費は500円(地域住民とパスポート所有者は無料)。