文京シビックセンター(文京区春日1)1階のギャラリーシビックで今日まで、「銭湯山車巡行」の展示が行われている。
文京区を拠点に活躍する建築・都市の若手専門家集団「文京建築会ユース」の有志と彫刻家の村田勇気さんらで結成した「銭湯山車巡行部」が、「東京ビエンナーレ2020/2021」の一環で企画した。
「今はなき銭湯を弔い、今を生きる銭湯を寿(ことほ)ぐ、銭湯のための祭りを」をテーマに、文京区かいわいで廃業した銭湯から引き取った物品を使って「山車」を制作。7月から8月にかけて3回にわたり秋葉原、不忍通り、藍染大通りなどを巡行し、28日に同ギャラリーに到着した。
銭湯山車巡行部メンバーの三文字昌也さんは「コロナ禍で祭りも開催されない中、山車を担いで回ると地域の方々が歓迎してくれたのが何よりだった。物品を提供してもらった今はなき菊水湯さんには跡地で出迎えてもらうサプライズもあり感激した」と巡行を振り返る。
会場では、シャワーヘッドやロッカーなど、銭湯の名残ある部品で仕立てられた山車に見入る来場者の姿が見られた。
三文字さんは「大学や他区などからもリクエストを受けているので、今後も展示の機会はありそう。ただ、その後の保管場所が見つかっていないのが悩み」と苦笑する。
最終日の展示は16時まで。入場無料。巡行の様子はユーチューブで見ることができる。