小石川図書館(文京区小石川5、TEL 03-3814-6745)で2月1日、「立花隆の書棚展」が始まった。
2021年4月30日に逝去したジャーナリスト・立花隆さんは生前、「猫ビル」の通称で知られる立花隆事務所(小石川2)に数万冊の書籍を集積していた。その書棚の全てを撮影した写真家・薈田(わいだ)純一さんの写真が「立花隆の書棚」(中央公論新社)に収められている。同展は、同書に掲載された写真の一部をパネルにし、図書資料と共に紹介している。
2階を中心に、1階や2層書架室、3層書架室に写真パネルと共に、立花隆さんの著書や愛用品、関連書籍などが並ぶ。
館長の山田万知代さんは「立花さんの読書論の本は読んでいたが、大きく鮮明な写真で拝見し、これだけの本を個人で集めて読んで調べたからこそ、あれらの著作が生まれたのだと衝撃を受けた」と話す。「出版されては消えていく本を体系的に所蔵し未来に向けて保存、公開していく使命を持つ公共図書館で、かつ猫ビルがあった小石川だからこそ行うべき展示だと考え、企画に臨んだ」と山田さん。「事前に会場を訪れた薈田さんは、『箱型の外観とは違い、階段の多い複雑な造りの図書館は、どこか猫ビルの中をほうふつとさせる』と話していた」とも。
開館時間は9時~21時(日曜・祝日は19時まで)。第3月曜休館。3月19日まで。