
東京大学音楽部管弦楽団が主催する「五月祭特別演奏会2025」が5月24日、本郷キャンパス安田講堂(文京区本郷7)で行われ、1200人以上が鑑賞した。
同楽団は1920(大正9)年、東京帝国大学音楽部として発足。当時はプロのオーケストラがまだ存在せず、大学オーケストラも数えるほどしかなかった。戦後は本郷と駒場の楽団が1953(昭和28)年に合併し、1959(昭和34)年に早川正昭さんが常任指揮者に就任してから部員が100人を超える規模に発展した。現在は130人程度の部員を擁し、年間を通じて定期演奏会やコンサートツアー、音楽教室などの活動を行っている。
今回の演奏会では、水戸博之さんが特別客演指揮者を務め、チャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ、ベートーベンの交響曲第6番「田園」より第1楽章、サン=サーンスの歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナールなどを演奏した。
執行部総務の西澤寛和さんは「満席の安田講堂で演奏させていただいた。クラシック音楽になじみのない方でも楽しんでいただけるプログラムで、小さな子どもからお年寄りまで幅広い観客に来場していただいた。クラシック音楽に興味を持っていただけるきっかけになれば。夏にはサマーコンサートを控えており、引き続き練習に励みたい」と意気込みを見せる。