白山のフランス菓子店「エリティエ」(文京区白山2)のパティシエ・三浦萌さんが、10月14日~16日に港区内で行われた「2025ジャパン・ケーキショー東京」のデコレーションケーキ部門1類マジパン仕上げで金賞を受賞した。
「2025ジャパン・ケーキショー東京」マジパン部門金賞を受賞したケーキ
同イベントは東京都洋菓子協会が主催する日本最大の洋菓子コンテスト。今年は全国から約1450点の作品が集まり、業界を代表する審査員が審査に当たった。
三浦さんの受賞作品のテーマは「サーカス」。前回、前々回の指摘を踏まえ、色味、動き、テーマ感にこだわったという。「大好きな猫が本当に動いているような臨場感を出すよう心がけた。猫の顔は特に苦戦したところで、リアルになり過ぎず、かわいくなるよう何度もやり直した」と三浦さん。普段は得意でない派手な色にも挑戦し、配置と配色の試作を繰り返した。
三浦さんは製菓の専門学校を卒業後、数店で修業を積み、3年前に同店に入社。現在は焼き菓子、生地の全般、生菓子の仕上げを担当している。「金賞を受賞できて本当にうれしく、感謝の気持ちでいっぱい。シェフをはじめ、同僚の支えや助けがなければ、なし得なかった」と喜びを語る。
同店オーナーシェフの藤田智幸さんは「受賞した作品は、店内に展示している。(三浦さんの)優しい世界を観に来てほしい」と呼びかける。店名の「エリティエ」はフランス語で「引き継ぐもの」という意味で、「先人が残してくれた技術を受け継いでいきたい」と話す。