大塚地域活動センター(文京区大塚1)で12月7日、「マジックと音楽と絵本のコンサート」が開かれた。絵本の出版社「ひさかたチャイルド」との連携企画で、親子83人が参加した。
出演したのは、ミュージシャン・マジシャン・翻訳家として活動する大友剛さん。「ねこのピート」シリーズなどの翻訳者でもあり、全国で絵本と音楽、マジックを組み合わせたステージも展開している。
当日は、大友さんがマジックを次々に披露したほか、ピアノ演奏に合わせて複数の絵本作品の読み聞かせを行った。「ねこのピート」「カラー モンスター」をはじめ、さまざまな絵本を紹介すると、子どもたちが声を上げて反応し、親子で体を揺らす場面も多く見られた。
ステージには、ひさかたチャイルドの編集長でカホン奏者としても活動する佐藤力(つとむ)さんも参加。リズムが加わることで、音と絵本が組み合わさった演出となった。
参加者からは、「集中力のない子どもが1時間じっとしていて驚いた。子どもにこびない話術に引き込まれた」「翻訳した本人の読み聞かせは説得力があり、親の私にとっても心に残る時間だった」などの声が聞かれた。
大友さんは「文京区の皆さんと、絵本と音楽とマジックが一つにつながる時間を共有できてうれしかった。絵本が場によって新しい表情を見せる瞬間を一緒に味わえた」と振り返る。佐藤さんは「編集者として関わった絵本が親子の笑顔とつながる姿を目の前で見ることができ、胸がいっぱいになった」と話す。