文京区が4月18日、熊本地震の復興支援のため、区を窓口とした義援金の受け付けを開始した。
区は昨年10月、夏目漱石や小泉八雲、旧熊本藩主細川家ゆかりの地など、共通の文化・歴史資産を有することから熊本県、熊本市、新宿区と「文化と歴史を縁とする包括連携に関する覚書」を締結。その後、各分野で相互連携を図りながら活動を展開してきた。
今回の熊本地震発生を受け、区では4月18日に熊本市からの要請に基づいて支援物資を発送。東京都トラック協会文京支部を通じてトラック2台(各13.5トン)を手配し、550ミリリットルのペットボトル水2万700本や備蓄物資(おかゆ、クラッカー、紙おむつ、お尻拭き、ウエットティッシュ、粉ミルク、ポータブルトイレなど)、新宿区の物資を同梱(どうこん)し「うまかな・よかなスタジアム」(熊本市東区)に発送した。物資は19日午後、現地に到着。区から派遣された職員2人が支援物資の搬入、被災状況の確認を行っている。
そのほか区では「『森鴎外ゆかりの地』相互協力及び防災に関する協定」「文化振興及び地域活性化に関する協定」を締結している島根県津和野町を通じて、2リットル入りペットボトル6000本の水を輸送するなどの対応も行った。
区担当者は「現地に派遣した職員が収集した情報を基に、東京都や特別区長会とも連携しながら今後対応を検討していきたい」と話す。
現在、文京シビックセンター1階受付、12階区民課、区内の地域活動センター(9カ所)、新江戸川公園内「松聲閣(しょうせいかく)」に義援金箱を設置している。6月30日まで。