スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」の日本国内での配信が始まって明日で1週間を迎える。文京区内でも街中の史跡などを訪ねながら、ゲームで遊ぶ人が増えている。
同アプリは、スマートフォンの位置情報を使ったオンラインゲーム「Ingress(イングレス)」を開発した米国のゲーム会社ナイアンティックが、任天堂やポケモンらとともに開発・配信。位置情報とAR(拡張現実技術)を使って、街中に出現するポケモンを捕まえるもので、世界中でブームを巻き起こしている。ゲーム内では、街中のさまざまなスポットに「ポケスポット」や「ジム」が設定され、プレーヤーはそれらに立ち寄ることで、アイテムを手に入れたり、周囲のプレーヤーと対戦を楽しんだりすることができる。
同区内でも、ゆかりの文豪の史跡や坂道案内板、公園などにポケスポットが設定され、スマートフォン片手に街中を行き来する人が数多く見受けられる。Ingressを活用した地域の観光・集客や健康促進、世代間交流といった課題の解決を図る活動を展開している「ぶんきょう・いんぐれす」では、「話題沸騰のモバイルゲーム ポケモンGOを始めよう」など、同アプリの使用方法をホームページで掲載。初心者ユーザーに使い方を分かりやすく解説している。
同団体の郷津桂一さんは「IngressやポケモンGOといったゲームが普及し、家に引きこもっていた子どもが外へ出たり、親子連れで街中を散歩する人が増えたりといったことを実感している。安全面など一長一短はあるが、こうした技術と一生付き合っていくのは子どもたち。しっかり大人が指導しながら、楽しくゲームを楽しめるようにしたい」と話す。
同団体は、音羽パークロード(文京区音羽1)で7月30日・31日に開催される「音羽夏祭り」に出店。IngressやポケモンGOの画面を提示すると、ポップコーンやお茶、同団体のオリジナルロゴステッカーを無料でプレゼントするほか、熟練のプレーヤーによるレクチャーなどを予定する。
文京区はホームページで、「区内には魅力ある名所旧跡や観光スポットなどが数多くあり、プレーを通じた街歩きを楽しめるエリア」としながらも、「ゲームに夢中になるあまり、事故などにつながる恐れもある」とし、歩きスマホや危険な場所などへの立ち入り禁止などを呼び掛けている。
編集部が実際にプレーした結果、同区内では春日周辺でマタドガス、後楽周辺でサイドン、本郷・湯島周辺でストライクやカモネギといった出現頻度の低いレアポケモンの出現も確認されている。学校も夏休み期間に入るため、今後は子どもたちを中心にさらなるユーザーの増加も考えられる。