文京シビックセンターで12月2日から、「アートウォールシビック」の12月展示「きずなーと」が開催されている。
準備に協力したリアン文京の実習生たち(平山 樹里さん、嘉藤 朋彦さん、白石康さん)
「アートウォールシビック」は、文京区が若手芸術家への支援の一環として、創作意欲向上のための発表機会の提供と、シビックセンター来庁者に向けて身近に芸術と触れ合える場を提供する目的で、地下1階アトリウムを囲む回廊をギャラリーとして提供するもの。
「きずなーと」は、障がい者支援施設・リアン文京(文京区小日向2)の利用者の日常活動の中で、各々に合う画材を使用して創作された作品群。絵画、イラストレーション、貼り絵、書など、60点余りが吹き抜けの回廊を飾る。
同展示の企画を担当したリアン文京の木下理恵さんは「タイトルの『きずなーと』は、『リアン(lien)』の意味する『絆』と、作者の物語を形にした『アート』をかけたもの。利用者の作品の面白さは、その人のフィルターを通すことで表現が全く異なった構成になっているところ。素材の風合いだけでなく、その人特有のタッチが紙に繰り広げられている」と話す。
施設長の山内哲也さんは「作者らはのびのびと、実に楽しく描いていた。アートウォールという公共の場で展覧会が開催でき、さまざまな方に見てもらえる機会を得られてうれしい」と話す。
展示の準備に当たっては、同施設の実習生も協力した。「苦渋の選択をたくさんして、選(よ)りすぐりの作品を送り出した。作者が作品に込めた世界と物語を、ぜひ多くの人に楽しんでいただきたい」と木下さん。
開催時間は、区役所の開館時間に準じる。入場無料。今月27日まで。