文京・千石の「Rough Studio(ラフスタジオ)絵画教室」(文京区千石2)が5月16日、設立9周年を迎えた。
「誰でも気軽に立ち寄ることができ、絵を描く楽しさ、ものを作る喜びを感じられる場所」をコンセプトに、元美術科教師の富永亜希子さんが2011(平成23)年、文京・本駒込に同教室を開いた。教室名の「Rough(ラフ)」には無造作、「Studio(スタジオ)」には工房の意味がある。
富永さんは「教師時代、作品や生徒の評価をすることに心苦しさを感じていた。一人一人に伸びがあり、それぞれの良さがある。子どもにも大人にも絵や工作をするときの高揚感、没頭することの楽しさを純粋に味わってもらえる場を作りたいと教室をオープンした」と話す。「生徒はもちろん、保護者の方や周囲のたくさんの方の支えで9周年を迎えられた。大人コースには開業年から通い続けている人もいる。子どもたちの成長を見られることも楽しみの一つ」とも。
現在は新型コロナウイルスの影響により休室を余儀なくされている。毎年定例の作品展も今年は見合わせた。「震災直後の5月にオープンしたことを考えると、少し状況は似ている。開業後、生徒が徐々に増えるにつれ、絵を描き、熱中することは人にとって魅力のあることなのだと実感した。」と富永さん。
「生徒から、レッスンの前日はうきうきする、レッスンがあるから月曜から元気になれると言われてとても幸せな気持ちになった。10周年に向けて、レッスンがマンネリ化しないよう、自分自身も客観的な視野を持って研さんを積まなくては」とほほ笑む。
教室は6月以降、状況に応じて再開予定。木曜・日曜定休。4人~6人の少人数制。テーマごとの単発講座もある。